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板橋な人
馬渕 真希さん
その演技・人柄で観衆に愛される、板橋の劇団で活躍する俳優。
板橋に、劇団があるのをご存知でしょうか?
上板橋にアトリエを構え、いたばし在住の役者が多数在籍する劇団。
それが、劇団銅鑼(どら)です。
その劇団銅鑼に所属する、俳優 馬渕真希さんにお話を伺いました。
馬渕 真希さん
馬渕 真希さん



小学校の頃から演劇部だったんですよ。


---今回は、女優さんにインタビューということで、少し緊張しております。(笑)光栄です。
まず、
生い立ちからおうかがいしていいですか?
私の出身は、大阪府の茨木市という所です。京都に近いところです。
小さい時に父の転勤でちょっとだけ関東の方にいたりしたんですけれども、基本的には大阪でずっと育ちまして、
大学卒業まで住んでおりました。

---大阪ですかあ。どのような雰囲気だったんですか?
茨木市というのは、べたべたな大阪〜、というのとは少し違いまして、大阪にお勤めに行く人のための住宅地、として、大きくなったところでしたので、言葉も、もうちょっとやわらかな大阪弁といいますか・・・(笑)
よくイメージされるような、きつい大阪ではありませんでしたね。

---大阪での青春時代に熱中していたものなどはありますか?
私の場合は、今にも繋がっているんですけれども、小学校の頃から演劇部だったんですよ。

---早い時期から演劇には関わってらしたんですねえ。
はい、なにか、こう、好きでしたね。

---女優になる。とは、その頃から思われていたのですか?
あまり、なるんだ!とか、ではなくて・・・
今の小さい子が、モーニング娘みたいになりたい。というのとは、少し違っていたと思います。

普通に演劇が好きで。
中学校でも演劇部で演劇をやり、高校に進む時にも、やはり、部活で演劇をやりたい!
と、思っていましたので、文化祭など下見にって、うわあ、高校ってこういう演劇部なんやなあ!と思ったりしていましたね。

---高校の演劇部というのは、それまでとは違っていたのですか?
それは違いましたね。
中学までは、ある程度顧問の先生がしっかりしていないと、自分達ではなかなかできないものなのですが。
高校に入って、茨木高校というところだったのですが、私の高校というのは、顧問の先生は手を出さない。
自分達で好きなようにやればよいという感じでしたので、自分達で、劇を書いたりと、好きなようにやっておりました。

---大学は、大阪芸術大学にいかれんたんですよね。
高校卒業する時には、仕事として、演劇をやりたいという思いがありましたので、大学に行くという選択肢意外にも、上京しちゃって、劇団の養成所に入るというのも、選択肢としてはあったのですが、やはり、大阪から出て行くというのは、とても大変な事でしたので。
そこで大いに迷ったのですが、大学進学という道を選びました。

大阪芸術大学の舞台芸術学科に入学しまして。
他にもいろんな学科があって、個性的な人が多くて。
刺激的で楽しい4年間でした。


東京に行ってやりたいんだ。と、感じたんですね。


---卒業されて、東京に出て来られたんたんですか?
在学中の4年間で、その後はどうしようかな?と、考えますよね。
そうした時に、やはり、大阪でそのままどこかの劇団に入るという道もあったのですけれども。
東京と大阪では、需要と供給の量そのものが違うと感じたんですよね。

例えば、東京に居れば、どこそこ劇団の公演があるって言えば、ある期間の中なら、いつ観に行っても観る事が出来るという状況がありますよね?
大阪の場合は、やはり、地方都市の中の一つでしかないんですよね。
東京の劇団から見ると、全国公演をしている中の、大阪公演。
ですので、この何日にこの公演がある。となったら、それを目指して行かないと、観られない。っていう。

それで、ああ、やっぱり違うなあと、大学時代に感じまして。
自分がやりたい事は、やはり、東京に行ってやりたいんだ。と、感じたんですね。

---そして、板橋区には、どのような経緯で出て来られたのですか?
東京で、最初にテアトル・エコーというところの養成所に行っていました。
それは恵比寿にあったんですけれども。
最初に住んだのは、板橋区ではなくて、渋谷区笹塚ですね。
それも、たまたま、知り合いに紹介された不動産屋さんがその辺にあったから、その辺の物件を紹介されて、という感じでした。(笑)
東京に出て来た時って、どの辺がどういう街だってわからないじゃないですか。

板橋に移ってきたのは、二年ほど前です。
劇団銅鑼に入ってからも、笹塚に暮らしていましたが、劇団銅鑼は板橋区にありますので、やはりこの近くにと思いまして。

---最初に板橋に出て来られた時の印象というのはいかがでしたか??
大屋さんがとても親切な人だったんです!
おばあちゃんなんですけれども、 ストーブとか、
「馬渕さん寒いのに、暖房などはどうしているの?」
と言っていただき、
「いやあ、どうしようかと思っているんです。小さいものはあるんですけれど」
と言いましたら、
「じゃあ、これをお貸しするから」
と、ヒーターを貸して下さったんですけれど、石油を入れて貸して下さったんです!!

---親切な方ですね。
そうですね。
これで、すぐに使えるでしょう。という感じでですね。はい。

---いたばしの印象は、とても親切な人が多いという感じだったんですね。
はい。
そうですね。なんだかんだとありましたが、こちらの稽古場(上板橋 劇団銅鑼)に来て、七年、八年になります。
特にアトリエ公演をやるようになって、ご近所のお店などにも、ポスターを貼らして下さい、チラシを置いて下さい。
と、お願いをしに行くのですが、そのお店の方が、アトリエ公演を観に来て下さったりと。
ちょっとずつちょっとずつ、つながりが広がりますよね。

---いたばしでお気に入りのお店などはありますか?
なんといっても「もつ九(きゅう)」さんです。
安くて、海鮮類、もつ類が美味しい居酒屋さんなんです。
うちの劇団員は、すごく飲むんですね。(笑)

---ストイックなイメージがあるのですが、皆さん飲まれるのですか?
稽古終わったら飲んでしまうという感じですね。(笑)
上板橋のあちこちにいきつけの飲み屋さんはあるのですが、その中でも、トップに数えられるお店ですね。

---もつ九さんに行かれれば、劇団員の方に会えたり?
会うのだか、迷惑をかけられるのだか・・・(笑)
実際そこの出逢いで、劇団に観に来ていただく事もあります。


そういうのって、出逢いですよね。


---劇団銅鑼さんに入団されたきっかけについておききしたいのですが。

劇団銅鑼には、養成所がないんです。
ですから、新人を発掘するのに、色々な劇団や養成所の卒業公演を視察して、スカウトしてくるんですね。
私も、その中の一人なんです。
テアトル・エコーの卒業公演を、銅鑼の方が観て下さっていて、声をかけていただいたんです。
それが銅鑼に入るきっかけですね。

---銅鑼さんで経験された中で、忘れられない事というのはありますか??
そうですね・・・
銅鑼では海外公演もやっておりまして、 「センポ・スギハァラ」というお芝居で、海外公演を経験出来た事ですね。
一番初めのリトアニア公演では、私はまだ役に就いていなかったんです。
本当に、スタッフというかお手伝いのような形でした。
その後行われた、 ポーランド公演、韓国公演、この間行きましたアメリカ公演では、役者として舞台に立つ事が出来ました。
その事は、非常に貴重な経験だったなあと思います。

---その他にも中学校や、高校でも演劇の公演をされているそうですね。
はい。その経験も、すごく大きいですね、自分の中では。

---やはり、学生さんというのは違いますか?
違いますねー。違います。(笑)
ある意味、すごく厳しいところだと思います。
一般の公演ですとお客さんは、観るぞ!と、思ってやって来ていただいているのですが、中学や高校での公演では生徒さんは違いますよね。

実際に、会場って、教室ではなくて、照明も暗いですよね?
そういうところにくると、生徒さんて、興奮してしまうんです。
はしゃいでしまうんですよね。

そこから、お芝居が始まったときに、それまで騒がしかった生徒さんが、集中して観て下さったりする時は、とても嬉しいですね!

---とても、鍛えられそうですね。
とても難しい部分はありますよね。しかし、やはりとても鍛えられますね。
後から、高校生の方などから感想を頂いた時に、 初めて舞台を観たけれど、本当に良かった。という言葉をきいたりすると、とても嬉しいです。
自分ではなかなかお芝居を観に行く機会が無いという生徒さん達が、私たちの芝居を観て下さって・・・
そういうのって、出逢いですよね。

そこで、お芝居って、いいものなんだな。と、思ってもらえた事が嬉しいんですよね。


そこを超えて楽しくやらないと


---今度、2月23日から公演される、「流星ワゴン」についてお聞きしたいのですが。
見どころというのは??

この作品全体として、みなさんに、どこか共感するものがあると思うんです。
生きている中で、色々な事を感じて生きていてますよね。
主人公のカズオが直面する、さまざまな事に、そしてどこかしら共感出来、自分と同じだ。と、思えるようなエッセンスがあると思うんです。

過去の事、本当に大切だった事、家族との関係、子ども、奥さんとの関係・・・
皆さんが共感できる部分があると思います。
切なくなり、心の奥、真ん中に染みていくような。そんな作品です。

そして、最後には、一歩踏み出してみよう!
そんな気持ちになれるお芝居です。

---練習や演技の時などに、これは大事にしているぞ。 というものはありますか?
自分が楽しくやる。という事ですね。
それと、気持ち悪いままやらない。
この台詞、言いにくいな、気持ち悪いな。というままにせずに、どうしたら気持ち悪くなく、自分が楽しく出来るんだろう。と。

もちろん厳しさは欠かせません。
劇団銅鑼の代表の山田も、「みる天国 やる地獄」と言っていて、お客さんに楽しんでもらうためには、やる方が、地獄のような苦しみを経て、創りあげていかないといけない。

でも、やる方は地獄は地獄なんですけれど、そこを超えて楽しくやらないとお客さんは苦しいですよね。

---なるほど!今後の、銅鑼さんや、馬渕さんの活動の展望や抱負がありましたらお聞かせ下さい。
劇団銅鑼では、今回の「流星ワゴン」をはじめ8月にもアトリエ公演 「エイジアン・パラダイス」を行います。
これからもアトリエからいろんな形で発信していく予定です。
私個人としては、歌や踊りが好きで、これまでにも勉強会でミュージカルナンバーを歌う企画をたてて演じたりしてきましたが、そういう企画もまたやりたいですね。
劇団内外でいろんなおもしろいことをやりたいなと思っています。

---板橋区や、区民の皆さんに一言お願いします。
いつもお世話になっている応援してくださっている皆様には、特にいたばしの方には、 ありがとうございますと、言いたいです。
なかなかお芝居を観た事が無いという方には、映画を観るような気持ちで、お芝居も楽しいものなので、是非、私たちのアトリエにも遊びに来てください。
お芝居を観た事がないと、どうしても敷居が高く感じられがちですが、どうぞ気軽に、芝居を観に来てください!

---ありがとうございました!





大阪出身。
大阪芸術大学舞台芸術学科卒業。
テアトルエコー養成所を経て、1993年 劇団銅鑼入団。
板橋在住 。
特技:歌唱 踊り


【劇団 銅鑼】

1973年より劇団集団として活動を開始。”青少年に豊かな文化を”との願いから1978年より学校公演を始める。1990年、板橋区に本拠地を移し、板橋区の演劇文化発展につとめる。海外公演などもこなし、活発な活動を続けている。

〒174-0064
東京都板橋区中台1-1-4
電話:03-3937-1101
FAX:03-3937-1103
メール:gekidandora@pop12.odn.ne.jp

ホームページ
http://www.gekidandora.com




制作の平野さん。
取材のご協力
ありがとうございました。


drama factory vol.5
「流星ワゴン」

2月23日(水)
〜3月6日(日)
銅鑼アトリエにて開催いたします。
詳しくはこちらをどうぞ。
http://www.gekidandora.com




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