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板橋な人
上野一雄さん

母が脳梗塞で半身不随になったときに、履く靴が無かったんです。


母親の病気をきっかけに、ストレスを感じさせない、毎日履きたくなるような色気のある靴作りを目指して工房を始めた、上野一雄さんにお話を伺いました。
上野一雄さん
上野一雄さん

これからは地元に根付いた仕事をしていきたいと思っています。

○靴作りの世界に入られたきっかけは?
もともと靴が好きだったこともありますが、独立して一人で出来る仕事を以前からやりたいと思っていました。 ホームページにも書いていますが、母が脳梗塞で半身不随になったときに、履く靴が無かったんです。それが足にやさしい靴作りを始めるきっかけになりました。

○いつぐらいのことですか?
3年前のことです。 靴の学校に行き集中的に勉強をして、2年前にこの工房を始めました。

○以前は何をやられていたのですか?
ごく普通のサラリーマンです。 今年33歳になりますが、ここで生まれて育ちました。 これからは地元に根付いた仕事をしていきたいと思っています。

○注文はどのようにされているのですか?
ホームページを見ていただいた方からの注文が多いです。 あとは野外の音楽イベントなどに、サンダルや革小物を出店したりしているのですが その際に興味を持っていただいて注文いただいたりしています。 靴作りの教室もやっています。

○靴作り教室についてお聞かせください。
まずは自分の足の木型から作ってもらいます。
採寸表をもとに、足のかたちと、作りたい靴のかたちの両方に沿ったものを自分の手で削り出します。 あとは生徒さんに作りたい靴のイメージを伝えてもらって僕が型紙を作ります。 作りたいもののお手伝いをするような感じなので、授業内容は何を作りたいかによって一人一人異なります。
”靴の作り方”の技術を伝えるだけではなく、”靴を手でつくる”という事を通して、いろいろな事を話してお互いの考えを深め合える、楽しい”場”を提供したいです。

○何回ぐらいで靴は出来るのですか?
個人差はありますが、木型づくりで5回ぐらいです。 あとは作りたい靴の形によって変わってきますが、みなさん大体15回くらいで完成させています。 木型作りから始めると、完成するまでに20回ぐらいですかね。
2足目以降は、慣れてきますのでもっと早く出来るようになります。
自分の足を注意して見ることってなかなか無いのですが、木型を作る過程でしっかりと見ることで、詳細に自分の足を知る機会になっていると思います。

僕が一番こだわっているのは、木型です。

○上野さんが目指している靴とはどのような靴ですか?
履いていてストレスを感じさせない靴、履いた瞬間に足にピッタリあう靴、毎日履きたくなるような色気のある靴です。

僕が一番こだわっているのは、木型です。
人はそれぞれ足の形が違いますので、一人一人に合った木型を作っています。 既製の木型では調整できないかかとの部分まで、足に合わせて作ります。 靴の命といってもいいかもしれません。
それと、靴のちゃんとした履き方を知ってもらいですね。 日本人が靴に慣れ親しんだのは歴史的にはごく最近なんです。 紐靴にしても、脱ぐときに紐を解いて、履くときに紐を結ぶという動作を習慣づけるだけで歩き心地が全然違ってきます。
ほとんどの人が、既製靴に自分の足を合わせていると思うのですが、足にあわせて靴があるのが本来の姿だと思うんです。 木型から作った靴は、痛みが少ないですし、メンテナンスをちゃんとしていれば、半永久的に履けます。そして、健康にもいいし、長い目で見ればお金もそんなにかからないようになります。

○上野さんの作る靴の料金はいくらぐらいですか?
木型代が36,000円に、靴代は50,000円からです。
2足目からは、木型代がかからないので靴代だけです。 歩き癖などで履いているうちに違和感が出てくる場合もありますが、その辺の対応も木型があるのでしっかりと出来ます。
革は植物タンニンなめしという、昔ながらのやり方でなめしたものを好んで使っています。 履きこんでくると、とても落ち着いたいい感じの風合いになってくるんですよ。

お客様から、2足目3足目とリピートを頂いたときや、履きやすい、歩きやすい、などの言葉を頂いたときは嬉しいですね。

○これからの夢や目標などありましたらお聞かせ下さい。
注文靴もそうですが、教室のほうを充実させて行きたいと考えています。
皆が皆、靴を作れる社会になったら面白いと思います。 人の作ったものは、全部自分で出来ると思うんですね、やれば出来ると思うんです。 靴に限らずそういう能力を引き出せて行けばいいなと思っています。
普通の個人宅でひっそりとやっているのですが、生活に即したところで色々なことが出来るということを、皆さんにきていただいて実際にやっていただいたら面白いし、ここがそんな気づきのある場所に出来たらいいなと思います。

○恒例ですが、区民の方にひとことお願いします。
自分の住んでいる身近なところで楽しい事をやっていったら、板橋区も盛り上がっていくのではないかと思っています。

是非、一度遊びに来てください。

○ありがとうございました。

プロフィール

はきもの工房 うえの
【責任者】 上野 一雄
【所在地】 〒174-0062 東京都板橋区富士見町6-6
【TEL】 03-6272-4145
【URL】 http://hakimonokoubou-ueno.com/
【E-Mail】info@hakimonokoubou-ueno.com

歩行研究に重点をおいた靴づくりの教室“モゲワークショップ”卒業 歩行矯正用インソール作成資格の“フットケアトレーナー”Cライセンス所持


○靴作り教室
【開講日時】
曜日:火曜/水曜/木曜/土曜/日曜
時間:9時〜21時まで

【授業料】 入学金:1万円 1回1コマ3時間2千円、5回分ずつをまとめて一度にお支払いいただきます。

【材料費】 別途請求。持ち込みも可です。

【道具】 工房内の道具をお使いいただけます。持ち込みも可です。


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