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HOME >> バックナンバー >> [特集] 板橋の歴史を知ろう 郷土資料館
板橋の歴史を知ろう 郷土資料館

郷土資料館。赤塚城址の麓にあり、前を溜池と梅林に囲まれた、
風光明媚なところにある、資料館です。
ここに来れば板橋の歴史が旧石器時代から小一時間で丸分かり!
早速取材して参りました!




---設立のきっかけから、教えていただけますか?

板橋区は、文化に関する活動にとても熱心な区で、この郷土資料館は資料館としては、
都内で最も早く開館したものなんです。
旧資料館の施工は、昭和47年の7月ですね。この後施設が老朽化したので、昭和63年10月から平成元年12月にかけて全面改装して今に至っております。
常設展示では、板橋地区の宿場などの資料と赤塚地区の農村の資料を網羅的に展示しています。

---頻繁に行われる様々な企画は、どのようにして、立ち上がって行くのでしょう?
学芸員2人、文化財専門員2人の計4人が、学芸方として、在籍しております。
その人間が、来年、再来年、何をやりたいか?と、見据えて、企画を立てて、
遅くても、一年前から準備にはいりますが、早いものは三年前から動きだします。
それで、年に、4つから5つの、展示会を開催する運びになっているんです。
図録を作るような特別展が、1回から2回。
企画展が、2回から3回ですね。
それに伴ったシンポジウムや史跡めぐりなどのイベントを組んでおります。
区立の資料館ですので、やはり、必ず板橋区域にスポットをあてたものを企画しています。

---資料館さんのセールスポイントとは何でしょう?
出来るだけ、身近な、板橋区域に沿った事を大切に考えおりますね。
後は、徳丸が原、現在の高島平ですが、そこで江戸時代に日本初の西洋砲術に演習があったのですが、それにちなんで、砲術関係をメインにおいた、資料収集も行っているんですよ。それから西洋砲術の演習指揮者で高島平の由来となった高島秋帆関係の資料も収集しています。

---来館者の客層は、どんな方がおおいのでしょうか?
平日、休日に限らず、年齢層で言えば高めの方に、多く来ていただいておりますね。
後は、小学生が社会科見学でよく来られますね。
近くに美術館がございますので、それとセットで訪れる方も、多いんです。

---利用者の方からの声としては、どのようなものが多いのでしょうか?
古民家などがありますので、「懐かしい」と言う言葉をとても良く聴きますね!

---これから企画している試みなどがありましたら、教えて下さい。
来年の頭から、高島秋帆にちなんだ、砲術関係のコレクション展。
正式には、「江戸の砲術〜砲術書から見たその歴史〜」と言うものを開催します。
その他にも、間を置かず、どんどん企画物が開催されるので、
ご期待下さい!

---最後に、板橋区民の方々に一言メッセージをお願い致します。
板橋の歴史を、郷土の歴史がここに来れば、おおよそ分かりますので、
気楽にご来館なさって下さい!

---ありがとうございます。

館内を案内してもらいました。

大砲
大砲

まずは、入口にある大砲から。
これは、もしかして・・・
高島平の地名の元になった、高島秋帆にまつわるものでは!?
と、思いきや、小松さんが、
「これは、高島秋帆とは直接の関係は無く、船についていたものなんです。個人で、こういうものを持っていると、違法になってしまいますから、お預かりしているといいますか、委託されて、陳列しているんです。」
との事。
ちなみに、この大砲の筒口に、鳥が巣を作り、新聞にも載ったそうな。


常設展
土器

館内を入り、左に折れると、常設展があり、
ここで、旧石器時代から、近現代に至るまでの、板橋の歴史があっという間に分かります。

まず、目に入ったものは、
矢じりや、石のナイフなどなど、まさに、旧石器時代。
それも、板橋から出土したもの!
しかし、これにはオチがあり、
小松さんいわく、
「これ、全て、レプリカなんです。」

ええ!?もしかして、全て盗まれてしまったとかですか!?

「違うんです。
当時、発掘した団体は、明治大学だったんです。
明治大学の資料室に、全て陳列されていますよ。
ちなみにこのレプリカは、素材も作り方も、全て同じです。」

この後、縄文・弥生と続きますが、
レプリカの合間合間に、本物が入っているそうですよ。

しかし、何だか想像が付きません。こんな石器を使っていた人達が昔、この板橋に住んでいたなんて。。。

立派な石碑
古文書
続いて、時代は、南北朝の時代に入ります。
立派な石碑が陳列されています。
これもですね・・・レプリカだそうなんです。
東京都内でも、2番、3番目に古いもので、時代的な価値としては とてつもなく貴重なものだそうな。

古文書は、侍が戦場に行った証だそうです。
これまた貴重品で、本物は、国立公文所館に収められています。

しかし、一見レプリカだとは全く想像が付きませんね!
これ、作るのは作るので大変そうだなあ。と、思ってしまいましたね・・・

古い年代に発掘された発掘物は、所有権が、発掘した側に行っちゃうそうなんですね。
発掘の所有権も、なかなか難しいものがありそうですね。

でも、しっかりと、旧石器時代から、板橋の歴史を紹介しようとする資料館さんの意気込みが素晴らしい!

宿場町の板橋

これから後の、収蔵品は、全て本物ですよ。
と、小松さんが前置きして下さいました。(笑)

ここからは宿場町の板橋の陳列物が並びます。

キセルや小物入れといった当時の生活を思わせるものや、「旅行用心集」という書物までありました。

古民家
かまど
たくあんの漬物樽
そして、外の古民家へ。
この古民家は、徳丸の田中さんのお家だったものを、
40年前に、ここに移築したそうです。
かやぶきの屋根には、苔が生えていますが、
資料館の予算に応じて、少しづつ、ふきかえているそうな。

このお家、相当なお金持ちのお家だったんですか?
と、尋ねると、中級程度の農家のお家との事でした。
建築されたのは、150年前。ペリーが黒船で来日した頃のものだそうです。
う〜ん、歴史を感じさせます!

資料館には、小学生が良く教育の一環で来られるそうですが この古民家が、大人気だそうです。
石臼やかまどに、延々とむらがっているそうです。(笑)
何だか、可愛らしい情景を想像しますね!

この樽は、たくあんの漬物樽で、4千本の大根が入ると言われているそうなのですが・・本当に入るんでしょうか!?

と、何だか、歴史と懐かしさを一気に体験して、館内めぐりは終了です。



郷土資料館では、折り紙教室や、竹とんぼなどの工作教室も開催されており、
折り紙教室は、大人気で、リピーターが絶えないそうです。

歴史物を色々と目の当たりにすると、
板橋に住んでいる事に更に愛着が湧く事かもしれません。
赤塚の一角ののどかなのどかな、郷土資料館さん。
是非、一度行かれてみて下さいね。





●板橋区立郷土資料館

板橋区立郷土資料館

【住所】
〒175-0092
東京都板橋区赤塚5丁目35-25
Tel:03-5998-0081
Fax:03-5998-0083

【開館時間】
9:30〜17:00

【休館日】
月曜(祝日の場合翌日)、年末年始(12/28〜1/4)

【料金】
無料 ※特別展は有料の場合有

【アクセス】
都営三田線「西高島平」駅から徒歩13分
東武東上線「下赤塚」駅から徒歩23分
地下鉄有楽町線「地下鉄赤塚」駅から徒歩25分
東武東上線「成増」駅北口から国際興業バス赤羽行・志村車庫行「赤塚8丁目」下車徒歩8分、または高島平操車場行きで「区立美術館前」下車徒歩2分

【URL】
http://www.city.itabashi.tokyo.jp/kyoudo/