4月1日から、区の公式ホームページが新しくなりました。
どういう経緯で、どのように変ったのでしょうか?
政策経営部 広聴広報課にお邪魔してお話を伺ってきました。

○リニューアルすることになった経緯からお聞かせ下さい。
高齢者や障がい者のホームページ利用へ配慮を求めたJIS規格への対応が必要になっていること、区民の皆様からのご意見などから、情報を種類ごとに分類し、検索しやすくすることと併せ、全体に統一感のあるサイトにリニューアルを行うこととしました。
レイアウトや利用しやすさの点で、マスコミ等からご批判を受けましたが、この時点では平成20年4月1日の公開に向けて作業しているところでした。
○リニューアル作業はいつごろから始まったのですか?
平成20年4月1日の公開を目ざし、18年度から動き始め、19年度中にシステムを構築しました。
○何をどのように改善したのでしょうか?
今までトップページといわれている部分がごちゃごちゃし過ぎていて分かりづらいと言う意見を多くいただいていたことと、視覚障がい者の方がスクリーンリーダなどのソフトを使って情報を調べているのだけれども、適切な設定がされていないので情報を得られないなどの意見もあり、全面的に再構築しました。
大きく変えたところは、トップページに様々な情報を詰め込んでいたものを、データベースと言う考え方を踏まえ、トップページで情報を分類しているところです。
また、いろいろな方法で情報を知りたいという方も多くいらっしゃいますので、RSSの配信と携帯サイトの充実を図っています。
○業者の選定はどのようにされたのですか?
平成18年度に、仕様書を公開し、公募型プロポーザル方式で選定しました。
7社の応募があったのですが、最終プレゼンには3社が進みました。
機能的な面、経費的な面などを総合的に判断して(株)セルコさんに決定しました。
○制作にあたっての苦労話などありましたらお聞かせ下さい。
区役所の各部署から代表者を集めて、18年度から19年度にかけて検討会を月に1〜2回程度の頻度で開きました。
いろいろな意見がありました。各部署の特徴、情報発信に対する各部署の代表者の思いなど、簡単にはまとめられず、難しい作業でした。
○情報の移行作業は大変だったと思いますがその辺はいかがでしたか?
ホームページの制作業者には、情報の移行作業も含め、委託することとしていました。
業者が、古いサイトから変換したページを、各部署でチェックしていくという地味な作業を行って、15000ファイル程あったものを、古くて使われていないものなどを精査しながら作業を進めましたので、移行したファイルは7000〜8000ファイル程になりました。
○実際に公開してからの反応などはいかがですか?
問い合わせが増えることは予想していたのですが、想定以上に年配の方からの問合せが多いです。
例えば、
・今までと感じが変ってどのように操作していいのか分からない。
・目的のページにはどうやれば行けるのか分からない。
・すっきりはしたんだけど、見た目が変ったので戸惑った。
といった内容です。
アクセス数が多いのは図書館のページで、やはり問い合わせも多いです。
お気に入りに登録されている方も多くいらっしゃるので、急遽新ページへ誘導するページも作りました。
○今後の運営や広がりについてお聞かせ下さい。
ホームページは完成することのないものですから、これで完成と言うわけでなく始まりです。
トップページの分類から探すという方向性は変らないと思いますが、利用者のご意見や感想をお聞きしながら、変更や追加・修正行い、よりよいものにしていきたいと考えています。
○利用者からすると使いやすさが一番だと思うのですがその辺はどうですか?
使いやすさは意識しています。
今までは課単位で作っていたことなどから、情報が縦割りで使いづらい、分かりづらいというご意見をいただいていました。
今回は、利用者のご意見も参考に、課単位の作りではなく、情報を分類して、分野ごとに情報にたどり着けるようにしています。
○画面等情報の見せ方が、画一化されているような気がするのですがいかがですか?
各部署からの代表者による検討会でも、もう少し自由度があってもいいのではないかと言う意見もありました。
しかし、利用者からは、ばらばらのページの作り方で非常に分かりづらい、区としての統一感がないという意見も多くありましたので、利用者の意見を尊重した形での情報発信になっています。
今残っている美術館や郷土資料館のページは、画像が中心であることから例外となっています。
○区の管理する側からするといかがですか?
今までは各課の担当者がホームページ作成ソフトを使用してページを作っていたのですが、異動などで担当者がいなくなった場合、ルールの継承が出来なくなったりして、維持が難しくなる弊害があったんです。
それをCMSという仕組みを導入することにより、特にITに詳しい職員ではなくても、情報の更新など維持管理が行いやすくなりました。
今は移行したページを手直している状態ですが、今後は、ページが作りやすくなったことで、いろいろな情報が一層発信できるようになると思っています。
区のホームページは、便利帳の電子版として辞書的に使えるように、という考えから出発しているのですが、今後は辞書的な用途だけでなく、ニュース的なものを増やしていきたいと思います。
もう少し時間がかかるかも知れませんが、広報紙の原稿作成とホームページや携帯サイトページ作成の連携もテスト中です。
つまり、各課で出す情報が、ホームページになったり、広報紙の原稿になったり、携帯サイトになったりというものです。これは、リニューアルと同時にスタートした『ホームページ・テレホンサービス いたばし』にも繋がっています。
○最後になりましたが板橋区民にひとことお願いします。
まだまだ生まれたばかりのホームページですので、皆さんと一緒に育てていきたいと思っております。
今までは区内部で検討して来たのですが、情報弱者になりがちな方が実際に使ってみてどうなのかということも検証してみたいと考えていますし、工夫していきたいと思っています。
区として積極的にお知らせしないといけない情報もトップページに取り入れていきたいとも考えています。
また、重大災害時には、トップページが災害情報発信用に切り替わるように作られています。
WEBはリアルタイムに情報が入手できると言う利点があります。今後は高齢者の方たちの利用頻度も高まってくると思います。そういう意味でも利用しやすいホームページ作りを目指していますのでご意見やご感想などよろしくお願いします。
○ありがとうございました。
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