○最初に、お店の開店の経緯などをお聞かせください。
ここはもともと豆腐屋だったんです。父の代までは。
サラリーマンのスーツ姿にもあこがれがあったので、学校を卒業して2年ほどサラリーマンをやりました。もともとサラリーマンはずっと続けようとは思っていなかったんです。
将来は自分で食べ物系の商売をしたいと思っていたんです。
その時は何がいいか分からなかったんだけどね。
資金的に余裕があれば、池袋とか繁華街に店を出したかったのですが、失敗することのリスクを考えるとそこまでの冒険ができなかった。
結果的に、ここしかなかったと言うことかな。
○うどんをやろうと思ったのは?
うどんじゃなければいけないと言う理由はなかったんだけど、
たまたま、新橋の“おぴっぴ”といううどんの店の社長さんに、3年で自分の店をやりたいんだと言うことを話したら、社長さんがいいよと言ってくれたので、そこにお世話になることにしました。
3年と言う期限を設けていたので、だしのとり方など普段ではなかなか教えてもらえないことなども、最初からおしえてもらいました。
お店の名前も「おぴっぴ」を使わせていただいています。
新橋の店は人気の店で、開店前から20人ぐらいの人が並んでいたので、うどんやとはそういうものだと勘違いしていたんですよ。
赤塚で店を開いてもお客さんが並ぶなんて、年に何回もありませんでした。(笑い)
○うどんに対するこだわりなど教えてください。
店を出して26年になりますが、新橋の店で使っている粉と同じ粉を使っていますし、だしのとり方等も同じ方法でやっています。
これが、うちのこだわりかな。
○じゃあ、新橋と同じうどんが赤塚でも食べれるのですか?
新橋のお店は、場所柄関西圏のお客さんも多いので割りと薄口ですが、
うちは赤塚なのでその辺の地域性も考慮して、新橋の味よりは多少濃い目の味付けにしています。
○毎日、うどんを打たれているのですか?
ここに店を出して26年になりますが、
その日その日のお客さんの入りを考えて、営業中は何回でも打っています。
足りなくなりそうなときは、追加で打っています。
うどんは腰が命みたいなところがあるので、結構な力仕事ですよ。
○お客様はどのようなかたが多いですか?
おかげさまで、小さいお子さんからお年寄り、ご家族、学生さんまで満遍なくいらっしゃいます。
メニューを見てこんなに種類があるの? と驚かれるお客さまも多いですね。
新橋の店と違って、メニューは多いですよ。
地元のお客さんに合わせて、釜揚げうどんに天ぷらをつけてセットメニューにしたり、
炊き込みご飯や、カレーうどんなどは、新橋には無いメニューです。
○カレーうどんが評判のようですが、その辺の話を聞かせてください。
子どもづれのお客さんなどがいらっしゃった場合、子どもが“カレーうどん”というんです。
カレーはやっていなかったんです。
でも、要望が結構あるのでやらないとまずいなと思って、試行錯誤しながら作ったんです。
成田に先輩がやっている店があるので、見てもらおうと出来上がったものを持って行ったんですよ。
そこでは、すでにカレーうどんをやっていて、食べてみると自分が作ったものよりずっと美味しかったんです。
「おいしいカレーうどんだ、教えてくれない?」と言うと、教えてくれたんですね。
基本的なことを教えてもらい、あとはうち独自の味付けになっています。
企業秘密だね。
だから、うちのカレーうどんは成田のおぴっぴのカレーうどんがもとなんです。(笑い)
○何年前ぐらい前の話ですか?
5年ぐらい前のことだから、結構新しいメニューなんだよね。
カレーうどんを注文されるお客様は多いですね。
つい先日も、おばあちゃん二人がいらっしゃってカレーうどんを注文して食べていました。
日本人は、老いも若きもカレー好きなんですね。
○おぴっぴさんの人気のメニューはどんなものがありますか?
一番は、カレーうどんか釜揚げうどんかな。
次に来るのは、野菜天ぷらうどん、かやくうどんですね。
夏場は、ざるうどん、冷しうどんが一番ですね。
もちろん、カレーうどんも出ますよ。
○讃岐うどうんと言うと、ぶっかけうどんが有名ですが、おぴっぴさんでは出しているのですか?
よく言われるんだけど、うちでは、ぶっかけはやっていないんだよね。
からいだけであまり上手いもんじゃないようなきがするんだよね。
おぴっぴでは、夏の冷しきつねと冷したぬきがぶっかけみたいです。
○これからの夢や目標などありましたらお願いします。
たいしたことは言いえないけど、美味しいうどんをお客様に食べていただけるよう、毎日うどんを打つことが僕の役目かなと思っています。
○最後に恒例の、いたばし区民の方へ一言ありましたらお願いします。
下赤塚駅は、松月院・東京大仏・区立植物園・美術館・赤塚城址・郷土資料館への玄関口です。
「歴史と緑のふるさと」赤塚へ遊びに来てください。
帰りにお腹がすいたら、おぴっぴに立ち寄ってください。
お待ちしております。
○ありがとうございました。 |